施工方法
1施工フロー 2準備工 3道路土工 5カルバート工
4.擁壁工 補強土壁工(テールアルメ工法) (1)補強盛土フロー図 |
||||
(2)使用材料 a)盛土材料 土質試験 テールアルメ工法の盛土材料は、一定の規格が必要なので、使用材料が規格に合致するか土質試 験を行います。監督職員より指示された採取土位置にて、試験試料を採取します。 試験結果を考慮し使用材料を選定し監督職員の承諾を受け使用します。 使用材料規格 (最大粒径75mm以下の材料) 1細粒分の含有量が25%以下(ここで、細粒分とは74μ以下の粒度成分を示す。) 2細粒分の含水量が25%を超える場合(ただし35%までとする)、摩擦効果の改善を 試料採取はバックホウにて指示された位置にて、表土下の盛土材を採取します。試験試料は含水 テールアルメ標準盛土材規格 ・「ふるい分け試験」により確認 ・「スレーキング(乾燥繰り返し)試験」により確認☆ ・「突固め後の粒度試験」より確認☆ ☆岩質が泥岩・頁岩・凝灰岩・片岩などの脆弱岩(ぜいじゃくいわ)の場合 |
||
b)セメントコンクリート製品 テールアルメ工法に使用するコンクリートスキンの品名については、予め材料承諾書を作成し 承諾を得て使用します。コンクリートスキンタイプはタイプ2とし、 設計基準強度はf’ck=30N/mm2、部材厚14cm(高強度リブ付きストリップ対応)と します。 c)目地板製品 テールアルメ工法に使用する目地板材の品名については、 予め材料承諾書を作成し承諾を得て使用します。 |
|||
d)使用部材の規格 テールアルメ工法に使用する部材の規格は下記の規格とします。 |
|||
e)再生資材(再生クラッシャーラン) テールアルメ工法に使用する再生資材については、予め材料成績書を提出し使用します。 |
|||
f)無筋・鉄筋コンクリート テールアルメ工法に使用するレディーミクストコンクリートは予め、配合計画書を作成し提出 し使用します。 |
|||
g)その他材料 テールアルメ工法に使用する、上記の他の材料についても、材料成績書を提出し使用します。 |
|||
(3)掘削・整地 原地盤の掘削は、設計図書に示された所定のストリップが敷設できるように掘削します。 掘削された基礎底面は、ストリップの敷設面として有害な不陸が無いように整地します。 底部には排水ブランケット材として(再生砕石RC80−0)を敷均します。掘削面の湧水対策とし て、補強盛土背面底部に地下排水(硬質ポリエチレン有孔管φ200)を設置します、所定寸法に てフィルター材(再生砕石RC80−0)を敷均し、フィルター材中心に有効管周囲を不織布で覆い 設置します。補強土地下排水ポリエチレン管より所定位置に排水用地下排水を法線直角方向に設 置します。排水管は予め削孔してあるスキン箇所に設置します。 |
|||||
(4)基礎工 基礎工は、補強土壁工の仕上がり精度に大きく影響するので、 (特に表面の水平度補強土壁の外観、出来形精度の良否に大きな影響)施工に当たっては、特に基 礎天端の水平度に留意し入念に施工します。 所定位置を、床堀掘削後基礎材(再生砕石RC80−0)を幅600厚さ200に敷均し転圧します。 転圧後、基礎コンクリート型枠を設置し基礎コンクリートを打設します。基礎コンクリートは配 合?18-8-40高炉とし幅400厚さ200に打設します。基礎コンクリートには差し筋D13を750 ピッチで、スキンよりクリアランスを50mm程度確保し設置します。 段差部の基礎コンクリー トは、最下段の基礎延長を設計寸法より10cm程度余裕を持たせて施工します。 (施工誤差等対処のため) コンクリートスキンと段差コンクリートとの隙間は、間詰めコンクリートにて処理します。 |
|||||
コーナー部及び鉛直目地部は基礎形状を変更しコンクリートの増打ちをし、 スキン設置時の安定性を確保し施工します。 |
|||||
(5)コンクリートスキンの組立て 1墨出し 基礎コンクリートスキン表面に、スキン前面の据付け位置の墨出しを行います。 2スキンの吊上げ スキンの吊上げは、段積みの状態から他位置に移動し、所定カップラーを用いて吊上げます。 3スキンの組立て 間隔定規を用いてハーフタイプスキンを設置した後、フルサイズスキンを設置します。 設置の際は、垂直度、通り、目違い、高さをクサビ、及びスペーサーで調整し クランプで固定します。 |
||
4透水防砂材の取付け コンクリートスキン縦接続部背面に透水防砂材を設置します。 コーナー部及び鉛直目地部にも設置します。設置する際は、目地からはみ出さないよう所定の 位置に取り付け、継ぎ足しの際は所定の重ねしろを確保します。 固定は盛土材を埋戻し固定します。 |
|||
5水平目地材の設置 設置コンクリートスキンの天端に水平目地材(ゴムプレート600×75)を1箇所につき2枚 設置します。水平目地材はコンクリートスキンの盛土側に合わせて置くことによって、スキン 前面のホゾから10mmの空間を確保します。 |
|||
6最下段以外のスキン組立て 最下段以降のスキンの組立ては、固定用のクランプを撤去し、水平目地材、透水防砂材を所定 の位置に取り付けます。スキンの設置についても、?、?の項と同様の作業で、鉛直・水平度 を見ながらクサビで調整し、クランプで仮止めします。最下段と同様に各段階で間隔定規を活 用し位置決めを行います。 |
|||||
(6)ストリップの敷設 1ストリップは所定の形状、長さのものを定められた位置にスキンと直角に取り付けます。 2ストリップは、水平かつ極端な凸凹が生じないように敷設します。局部的に凸凹がある場合は、 人力で不陸整正してから敷設します。 3取り付けボルトは確実に締付け、取り付けボルト部分は埋戻し転圧がおろそかになりやすいの で土の充填を確実に実施します。 4ストリップを敷設するレベルは、スキンから1m程度の範囲でコネクティブより5cm程度余 盛りを行うことにより、ある程度の圧密沈下等によるストリップへの悪影響を予防します。 |
||
(7)盛土材のまき出し、敷き均し 盛土材のまき出し敷き均しは、締固め後がコネクティブ(スキンよりストリップに繋がる金具) と同じ高さになるように施工します。一層の仕上がり厚さは25cmとします。 ストリップ間隔が75cmなので3層でストリップ間のまきだし、敷き均しになります。 |
|||||
(8)盛土材の締固め 使用する機械は、締め固め箇所に最適な機種 を選定します。 1壁面(コンクリートスキン)より1m以上 離れた部分の締固めは、自重11t級以下の 自走式タイヤローラ、又は、自重2〜5t級 の振動ローラを使用します。 2壁面より1m以内の締固めは、自重1t未 満の小型振動ローラ、又は、 振動コンパクター等を使用します。 |
|||
(9)かさコンクリート コンクリートスキン設置完了後、頭部の高さ調整にかさコンクリートを打設します。 かさコンクリートは、背面の埋戻しを最上段ストリップまで埋戻してから施工します。 かさコンクリート施工は高所作業となるので、かさコンクリート部の最上段コンクリートスキン にかさコンクリート用ブラケットを取付け作業床及び手摺りを確保してから作業します。 予め最上段コンクリートスキンには差し筋を埋込み製作してありますので、差し筋に所定寸法に 加工した鉄筋を組立てます。鉄筋組立後、型枠材(合性ベニヤ材t=12mm)を組立て、 コンクリートに面する面には剥離剤を塗布し施工します。支保材は単管パイプを使用しセパレー タは9mmの丸鋼鉄筋を使用しコンクリート打設時に動かぬよう堅固に組立ます。コンクリート はコンクリートポンプ車にて打設します。コンクリートは原則的に施工目地部までを1ブロック として打設します。型枠脱枠後目地所定位置に目地材を設置します。かさコンクリート養生完了 後、背面砕石(フィルター層)及び背面盛土を行います。 |
||
(10)作業終了時 一日の作業終了時は、必ず締固め作業で終了し、盛土の転圧面をブルーシート等で覆うか転圧 面に排水勾配を設ける等の適切な排水対策を講じて雨水の盛土内への侵入を最小限になるよう に対処します。 |
||